自立と共生!    たくましい日本!      No.206号
民主党 中川正春   永田町かわら版  2003年12月10日
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イラク情勢の泥沼化
ブッシュ・小泉同盟が日本を標的にする

 イラクでテロ攻撃に倒れた外務省の奥克彦、井ノ上正盛外交官の遺体の出迎えに成田空港に出かけました。周辺の旅客機のジェットエンジンのうなりの中で、急遽召集された千葉県警の儀状隊がたどたどしく担ぐ棺。その上に、申し訳程度に載せられた小さな日の丸。ご家族の落胆と最後の一人一人からのご挨拶に込められた私達に対して訴えるような眼差しが、つらかった。

イラクの現状を一番理解し、本当にイラクのためになる支援を日本がすべきだと前線に立って活動してきた二人でした。小泉政権がアメリカとの同盟を先行させて、自衛隊派遣を優先させたためにアメリカと同一視されてテロ集団の攻撃の標的にされた。イラクのために活動してきた日本の二人がイラクの敵だとテロ集団に襲われたとすれば、これほどの悲劇はありません。私達日本のありようが、反省されなければならないのだと思います。申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。同時に、もっとしっかりと国に奉仕して殉職した人たちの名誉をたたえる事があっていい。このことを思いました。

15日には、イラク問題の特別委員会に、小泉総理が出席をします。自衛隊がテロの標的になる。東京も、既にその標的になっている。この現状の中で、「テロに屈しない。」という勇ましい言葉が、小泉総理や与党から飛び出します。しかし、掛け声だけではなく、自衛隊派遣に対して本当の心の準備と、国内テロを想定したあらゆる対策が日本の政府や社会に出来ているのかといえば、ウソです。日本にその覚悟と準備は出来ていません。掛け声で民衆の気持ちをあおり、自分の間違った決断を正当化しようとする今の小泉政治の状況は、危険です。
○経済と安全保障に韓国との連携を模索

 韓国に出かけて、風邪をひいてしまいました。ソウルでは、秋が短くて夜には気温が既に氷点下に下がります。

訪韓の目的の一つは、日韓議員連盟の総会に参加したこと。北朝鮮問題と日韓自由貿易協定(FTA)をテーマに活発な議論が出来ました。韓国政府が何かにつけて北朝鮮に対して寛容で腰が引ける(太陽政策)ことに、日本のサイドから疑問視する声が出たこと。日韓の自由貿易については、韓国国内の農民を中心にした反対意見が根強く、4月に選挙を控えた国会議員にとって、前向きな議論が出来ない状況がよく分かりました。二国間の関税を撤廃すれば、短期的には韓国の貿易赤字が増大して、日本の方がメリットが大きいと専門家の調査結果が出ています。それでも、ヨーロッパやアメリカの貿易戦略をにらめば、日韓両国が、関税の撤廃に踏み切ることが大切。そこに納得している韓国の議員達は、つくづくエライと思いました。

 また、北朝鮮による拉致の拉致被害者家族の会の代表に会ってきました。現政権の拉致問題への無策を糾弾するために、彼らが断食の抗議をやっている最中でした。断食6日目のうつろな話し振りの中から肉親を心配する心情が伝わります。今、やっとマスコミが彼らのことを取り上げ始めたと、新聞を手に日本からきた国会議員を歓迎してくれました。486人の拉致被害者がいると言います。その中で、3人が北朝鮮を脱出して韓国に帰ってきています。近いうちに日本に来てもらうことにしました。日本の拉致被害者や家族と連携することで、北朝鮮はもちろん、それぞれの政府に対しても新たな力が結集できると思います。
○参議院選、候補者選考始まる

 来年7月に予定される参議院選挙に向けて、三重県連の選対本部が立ち上がりました。私が本部長として、この選挙に責任をもつことになりました。早速に、候補者選考委員会が出来て、具体的な候補者擁立に準備が進んでいます。

 この委員会には、既に数人のすばらしい人材が立候補の可能性を伝えてきています。民主的な手続きで候補の絞込みをします。楽しみです。