自立と共生!    たくましい日本!      No.190号

民主党 中川正春   永田町かわら版 2003年4月30日
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民主党案、緊急事態法制まとまる。与党がどう出てくるか?

 国会では、有事法制の論戦が本格的になってきました。私たちは、民主党の対案、緊急事態法制を提出しました。国どうしの前面戦争だけを想定するのではなくて、大規模災害や不審船、テロなどの対応を全て含めた危機管理法制であるべきだと思うから、名前の付け方がかわって来ます。

 去年の国会論議以来、野党では民主党と自由党が、「危機管理のための法律は必要だ。」と言ってきました。しかし、自民党を中心とする与党政府から出された法案が、国会の論議を通じて、あまりにも欠陥商品であることが分かりました。そこで、この国会では政府も修正をして出しなおすことになり、私たち民主党も対案をまとめました。

 民主党の対案の特徴は、第一に、まさかの時であっても、憲法に保障された基本的人権は、極力保障すべき事とされていることです。たとえ戦時下であっても、言論統制や、個人の財産権などが無理やり剥奪されるような事があってはならないということです。

 第二に、大災害などに、緊急に対応し、警察、消防、自治体や各省庁などを総合的に統括できる危機管理庁(日本版FEMA)の創設です。

 また、危機管理の始まる時だけではなく、終わる時も、国会の決議で緊急事態の終結を可能にする事で、シビリアンコントロールを強化しています。

 民主党案は、何回も繰り返し論議した全体会議でさらに修正加筆され、党内の閣議で最終決定されました。その都度、前向きの議論が交わされて、皆の思いがよく伝わってきました。

 これで私たち民主党の土俵で戦わされた議論は、独自の対案としてまとまった訳です。ここからは、衆議院の特別委員会に土俵が移ります。そこでは、自民党与党の政府案を中心にした論議です。相手の土俵で相撲をとることになります。

 最後の採決では、数がものを言う世界ですから、民主党案は、通常否決される事になります。問題は、与党政府案に対して、私たちが賛成をするのか、それとも反対をすべきなのかということです。

この判断は、私たちのまとめた独自案の中の主張を与党がどの程度取り入れるかと言う事にもかかわってきます。4年前の金融国会の時のように、全部丸呑みされれば、私たちは与党案に賛成することになります。反対に、与党が完全な対決姿勢をとって、修正に応じなければ、私たちは、与党案には反対となります。現実は、与党がその中間くらいで仕切ってくる可能性があります。その時、私たち民主党がどっちでまとまるのか。このことに、党の命運がかかっています。

 こっちの土俵では、民主党の対案はまとまった。しかし、国会では、必ず与党の用意をした土俵に上がらなくてはならない。その時、賛否を問われて、党の中が分かれたとしても、やっぱりバラバラだと批判されなければならないのだろうか。

考えてみれば、いつもこの構図で、民主党はマスコミにたたかれているのです。国会の中では、与党が土俵を作り、その上でしか戦えない。そこでハンディをもつ野党の立場を理解して欲しいと、うったえています。

我々が政権をとったときには、民主党の土俵がつくれる。ここでは、はっきりとした政策で一本化できるのだから、そこを評価して欲しい。

◎どこまで行くか、自由党との合併論議

 自由党との合併議論が山場にさしかかりました。連休明けの9日に、幹事長や政調会長レベルの協議を開き、そこで、合併するのかどうか、基本的な方向性を出す事にしています。

 民主党の中は、岡田幹事長が一人一人ていねいな聴き取りをしました。賛成が少し多い程度だが、反対派も含めて、積極的にどうしてもと言う雰囲気ではない。最後は政治判断で、党のリーダーに任せます。こんなところでしょうか。

 菅代表や小沢さんのリーダーとしての個性を最大限引き出せて、1+1は2以上の結果が得られる工夫ができれば、私は、大賛成。本気で、政権に挑戦をして閉塞状態にある日本の政治に、力強い再生の息吹きを吹き込むキッカケにするために努力を続けることが大切だと思っています。