自立と共生! たくましい日本! No.187号 民主党 中川正春の 永田町かわら版 2003年3月24日 |
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◎イラク侵攻、息を呑むアメリカのハイテク装備 アメリカによるイラク攻撃が始まってから、日本中がテレビに釘付けになっています。ハイテクと重装備で、圧倒的な強さとを見せ付けながらテレビゲーム的に始まった米英の攻撃も、地上戦から市街戦の模様が伝えられるにつれて、戦いの実感が私達にも伝わり始めました。 米英が戦争を正当化するための理由としていた大量破壊兵器がどのような形で外に出てくるのか。この点が、この先大きな問題となってきます。 仮に、イラク軍が毒ガスや生物兵器を使って、沢山の死傷者を出したりすれば、国際世論はイラクの完全討伐に大きく傾いていきます。フランスなども即刻参戦をすると言っています。もう一方で、何も出てこなかった時にはどうなるのか。アメリカにとっては、イラク攻撃の大義が崩れる訳ですから、世界の反戦運動のうねりに米国の国内世論が反転して、ブッシュ政権が窮地にたつことになります。 現実は、この二つのケースの中間のどこかと言う事でしょう。アメリカがイラクで大量破壊兵器を開発していた科学者か、その管理をしていた人間を探し出して証言をさせて、その上に、いくつかの製造拠点の証拠を示す。そうした事実が仮に出たとしても、やっぱり、戦争まで行かなくても、国連の査察の強化で、ことは達成できたのではないかと言う思いは、益々つのります。アメリカが国連の枠組みを無視して単独で、先制攻撃を加えるに足る確かな「脅威」は、イラクに明らかに存在したと証明は出来ないということです。 この戦争はやっぱり、ブッシュとフセインの私闘です。体制の「脅威」を取り除くと言うより、フセインの独裁体制を打倒する「レジーム チェインジ」が目的なのです。このことを、正当化する手段として、9.11のテロが使われた。アメリカ国民の特別な感情がブッシュの大きな「うそ」を赦してしまったように思います。 その為に、国連憲章が踏みにじられ、アメリカ一国主義がまかり通った。私達も戦後の国際秩序の再構築を考える時が来ていると思うのです。 |
ここで、当面の日本の対応が問題になります。停戦が確定したときに、アメリカは、停戦監視に日本の自衛隊の参加を求めているようです。現在のPKO法から考えれば、新たな法律の議論が必要です。まず、米英ではなく、国連の枠組みに戻すこと。その後の戦後復興への積極的な貢献も考えれば、私は、新たな法律の枠組みを作ってでも、自衛隊の積極的なPKO活動への参加を決断していくべきだと思っています。 ◎ふたたびディーゼル車規制 国民の正論をきく 野呂昭彦さんでお願いしますと、知事選挙の応援に歩いていたら、深刻な訴えをいただきました。ディーゼル車に対する、窒素酸化物や炭素の微粒子排出規制が、実施される事になりました。12年以上のディーゼル車は皆、買いかえが必要です。この法律の不合理さと、具体的に実施された時の中小零細企業に及ぼす影響について、「中川さん、あんたは本当に分かっているのか。」ということです。 「一度に買いかえることが大変やから、二、三年づつ先にずらして実施することにしたり、買いかえのための低利融資を用意したり、去年からの議論に県は、それなりの対応をしてきたはずやけど、どうやろな。」と言うと、「そんなことは、分かっとる。大気汚染に対する規制も必要だとは思う。しかし、その為に、これまで大事に使ってきた車を、ある日突然に皆捨ててしまえと言うのは、おかしい。モノを大事に使うと言うのは、私達が子供の頃から教えられてきたこと。一つの法律が、昔にさかのぼって適用されるようなものだし、日本の大事な価値観と環境全体についても、ごみを出さないと言う話に、真っ向から対立する法律ではないか。」 言われる事は、全くの正論だと思いました。本来は、マフラーに触媒やフィルターをつけて古い車の適合を満たす事が正しい事です。それを、皆が皆、新車に買いかえないとダメだというのは、不自然だ。自動車メーカーの陰の力がはたらいているのではと、疑うのもムリはない話です。国会で取り上げることを約束しました。 |